「中国の反日デモに思う」
2005.04.16

 毎日報道される反日デモに心を痛めている日本国民は多いと思います。
本当に困ったものですね。
 また、なぜ今、反日運動が表面化したのかも良く解らないですね。
 特に、中国は三年後のオリンピックを控えて、自他共に世界の一流国としての地位を不動なものにしようとしている時、今回の反日デモは世界の人々から見て決してプラスにならないと思うのですが、どうでしょうか。

 中国や北朝鮮では、政治体制の違いから報道の自由・言論の自由が制限されている為、一般国民の判断する材料は、政府の見解や報道によるといっても良いのではないかと思います。

 長い間、中国政府は愛国教育・歴史教育と言って、反日教育を植え付けてきたように思われます。その中には、私たち日本人ではその場にいられないほど過激な資料や説明で、反日教育を繰り返していたようです。

 これに対し、日本では出来るだけ先の戦争(日中戦争から太平洋戦争)は、一日も早く忘れたいような思いで避けてきた感がありますね。
 中国や朝鮮の人たちの意見に、耳を傾けて間違っていれば反論するといった姿勢を取らず、黙って我慢していました。

 そして、それと引き替えにに、経済援助でその場をしのいできました。
このことが、結果として両国の本当の意味での信頼関係を築けなかった原因の一つではないでしょうか。

 それにしても、中国の反日デモの無法な過激ぶりは何でしょうか。
マッチポンプという言葉がありますが、中国政府は若者達に反日デモをけしかけておいて、今度はやめさせよう(形だけ)としていますが、一度燃え上がった火はなかなか消えそうもありません。

 小泉総理も町村外相も、ただ「冷静に、冷静に」では、収まらないのではないでしょうか。歴史認識にしても靖国神社にしても、日本政府の建前だけの説明では納得しないでしょう。
 むしろ、政府は国内外に向けて、事実に基づいた公平で適格な見解を発表したら良いと思います。
 それに、中国や韓国が仮に反発をしたとしても、繰り返し繰り返し訴えると共に、日本国民がそれを支持するとしたら、長い時間をかけて民間外交や文化交流・経済交流で少しづつ理解をしてもらうしかないと思いますが、どうでしょう。

 私は昨年11月、富士宮市と友好都市となっている浙江省紹興市の観光局へ行って、お互いの観光交流を行うため、モニターツアーの計画を話し合ってきただけに、この数ヶ月の変わり様にビックリしています。

 東アジアの平和と安定の為に、中国と朝鮮半島とのお付き合いの仕方を、「向う三軒両隣り」の気持ちで見直したいものです。

                                  秋鹿 博